佐賀県陶芸協会について

佐賀県陶芸協会は佐賀県内に在住する陶芸家により昭和41年に設立され、50年近い歴史があります。様々な会派の枠を超え、お互い研鑽し合い、芸術性の高い創作を目指してきました。

草創期のメンバーには中里無庵(12代中里太郎右衛門)、12代今泉今右衛門、初代奥川忠右衛門、13代酒井田柿右衛門など錚々たる陶芸家が名を連ねています。また当時若手だった人もその後日本を代表する陶芸家として活躍しています。さらに陶芸家の世代が引き継がれ、2世代、3世代にまたがる会員もおり、この陶芸協会の歴史を感じさせます。

佐賀県は唐津焼や有田焼が有名ですが、県内には桃山から江戸時代にかけての登窯の跡が300箇所以上残されており、唐津市や有田町以外の伊万里市、武雄市、嬉野市などにも豊かな陶芸の歴史があります。この恵まれた歴史的な環境の中で制作活動が出来ることは幸せなことです。

先祖の残した陶磁器や技法から大いに刺激を受けながら、多くの陶芸家が育まれてきました。しかし私達は豊かな環境に甘んじることなく、今を生きる者として自らの創作の真摯な追及を目指しています。様々な陶芸の可能性を求め、それぞれの芸術観に基づいて制作を続けているのがこの陶芸協会の特徴であります。